2018/07/05
Dannys Film

【Dannys film 山口改】

フリーの役者やカメラマン、構成作家などを集め、インディーズムービーの製作をする映画製作集団【Dannys film】。現代社会に起こりうる日常や、非日常を面白おかしく表現する。その代表を務める、山口改監督に話を伺った。公開間近の短編映画『泥仕合』や、彼の半生などに迫る。

 

 

山口改(以下Y): 始まってますね。

 

EenPunt(以下E): 唐突にいいですか、では名前と肩書きからお願いします。

 

Y: 山口改です。役者兼、映画製作集団の代表をしてます。

 

E: クレイジーすぎて、『SICK MAN』、共に好きな映画の一つです。映画に出会ったのはいつですか?

 

Y: 僕は19歳から劇団を始めました。もう10年近くなります。18歳から22歳くらいまでは狂ったように映画を見てて、年間300本は見てたんじゃないですかね。中学時代も映画は沢山見てましたけど、当時はバンドをやってました。

 

E: どんなジャンルの映画を見てました?

 

Y: なんでも見ますよ、アクション、アニメーション、コメディ、犯罪、ファンタジー、SF。

 

E: ミュージカルは?

 

Y: ミュージカルはあんまり見ませんでした。思ってる事を全部歌っちゃいますからね。あー言っちゃったって。

 

E: なるほど、演技が好きなんですね。ミュージカル映画も嫌いではないですか?

 

Y: 正直嫌いです(笑)嫌いだから面白いと言われても抵抗はあります。でも見てみますけど。その中で面白い作品もありますよ、もちろん。

 

E: 例えば?

 

Y: 『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』とか、最近だと『グレイテスト・ショーマン』とか、僕の中で面白いものも勿論あります。けどヒット作で面白くなかったのもありますよね。

 

E: そのヒット作となるものと、面白いは必ずしも比例しないのを前提に。ヒットの要因ってなんですかね。

 

Y: なんですかね(笑)

 

E: では、この役者揃えているからしょうがないよって言い訳ありですか?

 

Y: ないです。

 

E: て事は、名のある役者の出演がヒットにつながる事でもないと言う事ですね。

 

Y: もちろんです。それは先日、カメラを止めるなが証明させましたよね。あれは一つの時代の幕開けですよね。僕が好きかは置いといて、新しい時代が来たと思います。

 

 

 

E: なるほど、確かに。山口くんの映画製作集団『Dannys Film』は、どんな集団ですか?

 

Y: 僕自身は多方面とリンクしたいと、まずは思っています。実際に今までも、素人だろうが面白かったらキャストをお願いします。そもそも、僕は『Dannys Film』の代表でもあり、監督でもあり、カメラ、役者、編集に携わります。それをしなきゃ僕の中で意味がなくて。普通じゃないですか。

 

E: その中で最も思っている事は?

 

Y: 実力第一じゃないって思っています、何事も。もちろんその実力あって越した事はないのは間違いありませんが。ものを作るのに一番大事なのはエナジーです。エナジーがない人とはいくら実力があっても一緒にできませんね。「何もできないっす、でも何でもやります」って人が単純に好きです。

 

E: そんな山口くんが好きです。昔から変わりませんね。

 

Y: 最終的なもので勝てないですよ、それがなかったら。いい線まで行けたとしても。

 

E: そう言う面で、カメラを止めるなのチームはそう言うものがありそうですね。

 

Y: 滾れるものがあったでしょうね。でもある意味のやりにくさ、みたいな物は絶対必要で、好き嫌いで人を判断するのとはまた違うと思います。ベクトルは違うけど、熱があればそれですよね。逆に凄く都合のいいチームにするのは良くなくて、ある意味、役者経験が中途半端にあるよりは、全くなくても良くて、それ以上にハートが大事で。そんな人間を集めた集団であり、そんな映画を作っていければと思いますよね。

 

 

E: 『クレイジーすぎて』の撮影に同行した際にいたフーディー君はまさにそんな男ですね。

 

Y: はい、まさに!フーディーはそうですね。ずっと探してた奴です。

 

E: フーディー君との出会いは?

 

Y: お笑い芸人ケイタ(俺たち同級生)の紹介ですね。フーディーは今、鳥取で雑誌の編集をしています。また一緒にやりたい人間です。

 

E: 『Dannys Film』の活動を始めたのはいつから?

 

Y: 2016年ですね。最初はスマホで撮ってました。

 

E: スマホで?処女作は?

 

Y: どこにも公開してません。セルフリメイクして出そうとは思ってますけど。

 

E: 2016年から初めて今現在で、何作出してますか?

 

Y: まだ公開してない短編映画『泥仕合』を含めて5作ですね。

 

E: なるほど。では最新公開の『クレイジーすぎて』から聞きたいのですが。

 

 

Y: 『クレイジーすぎて』はまさに衝動ですね。中学生時代とかの個々にいろんな形で持ってる衝動。そのまま大人が走っちゃったらどうなるのかなと思って。でもその衝動って普遍的で。みたいな。

 

E: 下心ない純粋すぎる映画ですよね。

 

Y: どこまで描くか悩みましたけど、気持ちが通じ合った、ってところで終わりました。その先が気になるところでもあるし、描いたら自分の中でもっと面白いだろうなとは思いましたけど、描きたくなかったですね。こんな奴らと繋がったぜ。みたいな。終わりの始まり。

 

E: 終わらないって事ですか?

 

 

Y: んー、なんだろーなー。

 

E: 続編はありますか?

 

Y: 絶対ないです。続編ってのは嫌いですね。全部言うなよみたいな。ちなみにゴットファーザーは2が最高に好きです。あれはマフィア映画じゃなくて、マフィアと言う家族の話ですよね。

 

E: では『SICK MAN』について聞かせてください。

 

Y: 人の優しさ、乗り越えることの大切さを描いたヒューマンコメディですね。

 

 

E: 『SICK MAN』はギャグと本気の間が好きです。

 

Y: ありがとうございます。この間の上映会で久しぶりに見ました。過去の作品はなかなか見れたのもじゃないですね(笑)。正直、完成させた瞬間から見れないです。そんなもんじゃないですかね。隠れたいみたいな。

 

E: 作り手ですもんね、言い訳したいですよね。

 

Y: 違う!違うんだよ、みたいな。でも約1年ぶりに見て、王道だなと思いましたね。割と分かりやすいなって。荒はたくさんありますけどね。

 

E: 綺麗にまとまっている一つの作品と思います。

 

Y: でも描くのにおいては一番得意なジャンルかもしれないですね。常日頃ギャグをメモってますからね(笑)

 

E: 多くの方に知ってもらいたい笑いの間です。『SICK MAN』に限らず一つの作品を作り終わった後の製作チームや、キャストの団結は?

 

Y: これは何にでも言えますけど、残る人間は残るし、残らない人間は残らないですよ。いい意味でも、悪い意味でもなくて。映画の喜びは、ヒットしようが、ヒットしなかろうが、撮影してる時が一番面白いですよ。だからやってます。でも感想を言っていただけると尚、嬉しいですけどね。作ってよかったって思います。

 

 

E: 『Dannys Film』のメンバーは?

 

Y: メインは4人ですね。実力第一ではなく滾れるメンバーです。そのエナジーがあれば実力以上のものが出せる、そんなメンツです。随時メンバーを募集してますので、インスタ、ツイッターなんでもいいのでメンションを飛ばしてください!

 

E: さらなる良いチームになる事を願います。最後に近日公開となる短編作品『泥仕合』について教えてください。

 

Y: 現代社会を写した短編映画ですね、惰性で生きる男性サラリーマンの話です。現実的に感じた事のある事、結構身近なテーマなんですけど、それに対する展開が非日常って感じです。ある意味見やすいかもしれません。インディーズ映画の特徴としてテーマが一つな印象がありますが、僕はあまりそう言う作り方をして来てなかったんですが、『泥仕合』は一つのものを語っているので、わかりやすい作りになっているかと。

 

 

E: なるほど。

 

Y: 僕はいつも映画にする意味を考えるんですが。例えばどんなシーンでも映像にはなるじゃないですか。カフェでカップルが喋ってるのでも、横断歩道を渡ってる老婆でも。ただ、なぜ映画にするのかって。映画だからこう言うやり方をするって言うものが何か必要だと思うと言うか。

 

E: 相当深いです、それで?

 

Y: ロジックじゃないものがそこにあって欲しいって言うのがあります。おもいっきり感覚的なもので、何かを撮ったら本当に伝わりにくいアート映画みたいなものになるし、超ロジカルに作ったら綺麗な映画にはなるけど、それ面白いか?って。僕はあまり好きではなくて。いい融合をしたいんですよ、結局。だからある意味、泥仕合はそのパート分けをしてるかと思います。自分にとって見ていて面白いが全てですね。

 

E: 楽しみにしています。今後の動きは?

 

Y: 2019年には長編を撮ります。自分の中では徐々に決めつつありますが、細かなところはこれからです。キャストも募集してますので、ぜひ滾れる方、募集しています。

 

 

E: これをご覧になられた方で滾れるかたは是非!今日はありがとうございました。

 

Y: ありがとうございます。